2018年12月09日

『命日』

昨日12月8日はジョン・レノンの命日でした。
皆さんは知ってましたか?
僕はピーター・バラカンに(ラジオを通じて)教えてもらいました。
言われてみればそうだと気がつきましたが、もう彼の音楽を聴かなくなって久しいので、すっかり忘れていました。
それよりも今は12月12日、小津安二郎の命日でもあり誕生日でもあるその日を、僕は大切に覚えています。
共に若い頃に出会いハマった二人なのに、方やそこから離れ、方やそこに留まり続けている。
いったい何がそうさせるんでしょうね?

それはともかく、もし彼の命日に何かリクエストできるとしたら、僕なら『ジェラス・ガイ』を選びます。
ひとりの男性の弱さ(嫉妬)をストレイトに歌った1曲。
“女々しい曲”、たしかにそうかも知れない。
でも自分の弱さをここまで率直に表現されると、僕としては言葉に詰まされる。
たとえそのあまりの率直さがそこを離れる原因となったとしても。
“I’m just a jealous guy”


…さて、朝から変なことを書いてしまいましたが(そんなにヒマじゃあないのに)、本日9日は9時から開いています。
そして明日10日月曜日は夕方7時閉店となります。
うっかりする事のないようお気を付け下さい。
店主

追記
11日火曜日の『音楽と絵と珈琲と』、朝と昼の会はまだ若干お席があります。
気になる方はお早めにどうぞ。

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初めて買ったビートルズのアルバム(3枚組。おそらく非正規の選集盤)は、初めて買った洋楽でもありました。たしか高校生の頃。
ジョンのアルバムは全て手離してしまったので、今は仕方なくこのCDを押入れの奥から引っ張り出し、哀悼の気持ちで聴いています。“IN MY LIFE”
posted by トムネコゴ at 08:08| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月07日

『大平高之について知ってる2、3のこと』

大平高之は美大を中退しています。
いつかそんな話を聞いたことがありました。
どうして途中で辞めたんですか?そう訊くと、
「うーん‥、合わなかったと言うか‥‥」
“合わない”とは?重ねて訊くと、
「うーん‥‥‥」
これで終了です。

大平高之はボサノバ歌手のジョアン・ジルベルトの音楽をとても好いています。
その魅力は?と訊いてみると、
「うーん‥、なんかいいって言うか‥‥」
どういう風に“いい”んですか?重ねて訊くと、
「うーん‥‥‥」
終了です。

“口が重いとはこういう人の事を言うんだろうな”
大平さんと話すとよくそう思います。
大事な事を話す時は、言葉にすごく慎重になる人。
自分の気持ちに正直に、時間をかけてじっくり言葉を“探す人”。

大平さんの絵についても僕は同じ様な印象を持っています。
大事な事を、すごく慎重に、時間をかけて、じっくり探す。
そうやって探し出されたモティーフが紙の上に並ぶと、それはいかにも気持ち良さそうにそこに存在している様に見えます。
“安住の地”、と言うと変な例えですが、居場所を与えられたモノたちの安堵の声が、画面の奥から聞こえてくる様な気がします。

それは囁く様な、密やかな声。
小さくても、芯のある声。
そう、まるでジョアン・ジルベルトの様な。

彼にもその声は聞こえているのだろうか?
あるいは僕が聞いていたのは彼自身の声かも知れない。
今、ふと、そう思いました。


閑話休題

お知らせです。
12月11日(火曜)の『音楽を絵と珈琲と』
10時半頃から12時半頃までと、15時半頃から17時半頃までは『喫茶と絵の時間』です。
トムネコゴの珈琲でも飲みながら大平高之の絵を自由に観て、もし気に入ればその場で買う事も出来ます。
値段は手頃なもの(2〜3000円)からそれなりのもの(5000円〜)まで。
予約不要・出入り自由なので、お時間ある方は是非寄ってみて下さい。

それから大平高之がライブドローイングをする朝の会と、権頭真由(アコーディオン)が出る昼の会はまだ予約可能です。
どちらも共演は菅間一徳(ギター)。
重ねてどうぞ。
お待ちしてます。
店主

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どちらも大平高之の絵とデザインです。どうですか、何か聴こえますか?
posted by トムネコゴ at 07:28| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月04日

『パウンドケーキの重さ』

菅間さんの音楽を初めて聴いたのは、数年前のある日、たしか秋。
それまではただの常連客のひとりとして店に通っていた彼が、ある日のお会計の時、僕に半斤のパウンドケーキをくれたのがきっかけです。
菅間さんはラップで包まれたそれをいくつかビニール袋に入れて持っており、僕が思わず美味しそうですねと声をかけると、「よ、よ、良かったら一つ、ど、どうですか」と袋から取り出して僕の右手に乗せてくれました。
それは思いのほか重く、固いケーキ。
「いいんですか。ありがとうございます」
「い、いえ‥」
「‥‥」
「‥‥」
「‥音楽やるんですか?」
背中にしょった彼の大きなギターケースを指して言うと、
「今日これから演奏会があるんです」
「これから?」
「は、はい‥、下北沢で‥」
菅間さんはうつむきながらそう答えると、やがて静かに去って行きました。
特に誘いもせず、そういう“そぶり”も見せず。

彼が出て行った後、僕は何となく彼とのやりとりを思い出していました。
それは短い時間の他愛の無い会話です。
どこにでもある平凡なやりとりです。
でも何かが気にかかり、何かが僕にそうさせました。
右手にはズシリと重いパウンドケーキ。
外では夕方5時のチャイムが鳴っています。
“5時になりました。良い子の皆さんは…”
僕はそれをしばらく聞き、それからパウンドケーキをひと切れ切って食べました。
そして食べ終わる頃には彼の演奏会に行こうと決めていました。

それからは急いで店の片付けを始め(都合良くノーゲスト)、『本日早仕舞い』の紙を貼り(本当にスイマセン)、なんとか演奏会に間に合いました(ほっ)。

あの日から数年が経ち、その後に始まったトムネコゴでの菅間さんの演奏会は10数回を数えます。

あのパウンドケーキには何か特別な仕掛けでもあったのだろうか?
そこには人を惑わす秘薬の様なものが密かに入っていたのだろうか?
もちろん本当のところは分かりません。
分かっている事は、彼の音楽を知れて良かったと言う事。
『歌が あったでしょう』や『waterside』が聴けて良かったと言う事。

僕は今でもあのパウンドケーキの重さを思い出す事があります。
そこには不思議な存在感がたしかにありました。
それは彼という人間(とその音楽)に繋がるものだと、今は考えています。

閑話休題。

お知らせです。
12月11日の『音楽と絵と珈琲と』(※)、夜の会は満席となりました。
ありがとうございました。
朝と昼の会はまだ余裕があります。
宜しければ、どうぞ。
店主

※詳細はブログ内の記事『音楽と絵と珈琲と』まで
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あのパウンドケーキにはたしかレーズンとナッツが入っていて、その他にパセリ、セイジ、ローズマリーアンドタイム…。(分かるかしら…)
posted by トムネコゴ at 20:51| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月01日

『月木は7時まで』

お知らせです。
12月中の平日、月曜と木曜の営業時間が夕方7時閉店となります。
水曜と金曜は変わらず夜9時まで。
24日の祝日(恋人達の日?)も夜9時まで。
31日の大晦日(『芝浜』の日?)は後日改めてお知らせします。

“月木は7時まで”

どうぞ宜しくお願い致します。
店主

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たまには彼の様にゴロゴロしてみようかしら
posted by トムネコゴ at 07:57| 東京 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月15日

『音楽と絵と珈琲と』

暮にちょっとした事をやろうと思います。
ギター奏者・作曲家の菅間一徳と絵とデザインの大平高之と一緒に、
そこに様々な分野で活躍する音楽家の権頭真由を加えて、
12月11日・火曜日・朝の8時から夜9時まで、
音楽を聴いて・絵を見て・珈琲を飲んで、
1日を通してのそんなイベントをやろうと思います。

内容は、菅間さん権頭さんの演奏会があり、
大平さんのライヴペインティングがあり、
ちょっとだけ、『人の話を聴く会』(※1)があります。
そしてこれらの合間に喫茶の時間を設け、そこで珈琲でも飲みながら、大平高之の絵を見て買うことが出来ます。
それはこれまでに描いた絵と、その日の為の“描きおろし”数十点。
「今回は2000〜3000円くらいの手頃な絵も出します」(大平)、とのこと。
楽しみです。

私ごとですが、トムネコゴは今年10周年を迎えました。
その節目の年に、ある小雑誌に特集記事を組んでもらい、その小雑誌の次号に僕(店主)のエッセイが載ることになりました。(※2)
これらは二つとも僕とトムネコゴにとっては初めての事であり、大きな事であります。
そんな“初めてであり、大きな事”を、10周年記念でもないですが、もう一つ、暮にやってみようと思います。
音楽と絵と珈琲と。
宜しければ、ご参加下さい。

店主

『音楽と絵と珈琲と』
12月11日 火曜日 トムネコゴにて

『朝の会』
菅間一徳(ギター)と大平高之(絵筆)のデュオ
“音楽と絵、互いに触発し合って生まれる何か”
別のジャンルで活動する2人による、“無言の対話”
8時開場・9時開演・要予約・1500円(とご注文)

『喫茶と絵の時間』
自由に大平さんの絵を見て、買えます
もちろん珈琲も飲めます
10時半から12時半頃まで・予約不要・出入り自由

『昼の会』
菅間一徳(ギター)と権頭真由(アコーディオン)のデュオ
“アコースティックギターの柔らかな音色と、アコーディオンによる豊かな響き”
個人的に好きな作品『waterside』を作った2人による、“音の対話”
13時開場・14時開演・要予約・1500円(とご注文)

『喫茶と絵の時間』
15時半から17時半頃まで・予約不要・出入り自由

『夜の会』
菅間一徳と大平高之と店主のトリオ
始めにちょっとだけ、久々に『人の話を聴く会』をやります
それから菅間さんと大平さんによるデュオ
そして最後に、絵の時間(見る・買う)で閉めます
18時開場・19時開演・要予約・1500円(とご注文)

予約・お問合せはthomnecogo@gmail.comか080ー6502ー0406迄

(※1)『人の話を聴く会』とは、トムネコゴ店主が聴き手となって様々なゲスト(話し手)にインタビューをし、その話しを集まった人達と共に聴いていくだけのとてもシンプルな会です。今回は2017年10月の第10回以来、約1年振りの会となります。
(※2)ある小雑誌の事は、気になる方はブログ内の『ひとりの時間』という記事をご覧下さい。店主のエッセイが載る事については後日改めてブログに書く予定です。

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左から大平、店主、菅間の3人が今度のイベントについて話し合っているところ…。
(もちろん冗談ですよ。正解はカウリスマキの『ラヴィ・ド・ボエーム』まで)
posted by トムネコゴ at 15:33| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月28日

『それは夜のせいかも知れない』

23時04分、今、モーツァルトを聴いています。
曲名は分かりませんが、荘厳な雰囲気、伸びやかな歌声、宗教曲の様に聴こえます。
それはマタイほど深刻ではなく、レクイエムほど大仰ではない。
どこか小さな村の小さな教会、こじんまりとした合唱の集い、そんな感じ。
その合唱の背景に、かすかに、天使の声が聴こえる。
それは“彼”の耳にはハッキリと聴こえたであろうミューズの歌声。
それは譜面には載ってない無音のヴォイス。
それが、ラジカセの向こうから、かすかに聴こえてくる。

1日の終わり、居間でひとり、疲れた身体でモーツァルトを聴くと、例えばそんな事を思います。
こんな時、無性に酒(ウィスキー。もちろんストレイト、ノーチェイサーで)が飲みたくなるのはどうしてなんでしょうね。
それは夜のせいかも知れない。
あるいは、“彼”のせいかも知れない。


さて、たいへん急ですが、29日(月)は18時閉店となります。
ご迷惑をおかけしますが、どうぞ宜しくお願い致します。
店主

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posted by トムネコゴ at 08:35| 東京 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月09日

ある夏の日の『東京物語』

僕がまだ独り者で、フリーターで、三鷹の風呂無しアパート(38000円ナリ)に住んでいた頃、田舎の沖縄から母親が訪ねて来たことが一度だけありました。
確か当時大阪の大学に通っていた弟を訪ねるついでに、東京の郊外のぼろアパートまで足を伸ばすと言う事だったと記憶しています。
沖縄から大阪に行く“ついで”が東京と言うのは、今考えてみても、なかなかスケールが大きいなぁと素直に感心してしまいます。
当たり前ですが、図書館に行くついでにスーパーに寄るのとはわけが違います。
そしてまた当たり前ですが、その動機も違います。

母は夏の暑い日に一人で三鷹までやって来ました。
確か僕の部屋に二泊して帰ったと思います。
その間、僕はバイトを休みにするでもなく、特別何処かへ連れて行くでもなく、ただ自分の日常のペースのままに、その二日間を過ごしました。
良く言えば優先順位がはっきりしている。
悪く言えば親不孝者。
この場合は、もちろん、後者です。

そんなある日、バイトから帰ると、買い物帰りの母とアパートの前でばったり会いました。
確かその日は早番で、その時はお昼時で、母は空っぽの冷蔵庫をうめる食材が入ったビニール袋をその両手に下げ、不思議な笑みを浮かべて、そこに立っていました。
薄いビニール袋に中のスイカが透けて見えます。
「美味しそうだったから買ったさ。食べるね」
粗末な台所で母が作った昼食を二人で食べ、それからスイカを割って食べました。
部屋にはエアコンもなく、窓は全開にして、扇風機の羽根がくるくると回っています。
「暑いね」
「うん」
不思議と音の無い、静かな午後だったように思います。

その後に、どう言うわけか、一緒に小津安二郎の『東京物語』を観ました。
おそらく何もする事がなく、手持ち無沙汰で、「何かDVDでも観ようか」となったのだと思います。
一脚しかない椅子に母を座らせ、僕はその隣に畳に直に座り、日も射さない薄暗い部屋の中、小ちゃなテレビの画面を二人して見つめました。
時折り母が訊く「この人誰だったかね」(「山村聡だよ」「三宅邦子」)以外は無言です。
音の無い静かな午後に、モノクロの映像が淡々と流れて行きます。

「あーラクチンだ、あーノンキだね」(『東京物語』より)

やがてエンドロールとなり、夕暮れとなり、母の作った夕飯を二人で食べ、寝ました。
母はその次の日に帰ったと思います。
僕は見送りにも行かなかったはずです。

その当時、僕は小津にハマっていて、その映画も何度も観ていました。
そしてもちろんその内容も知っていたはずです。
にも関わらず、どうして『東京物語』何かを選んだのだろう?
よりにもよって、“田舎から上京した両親を邪険に扱う子供達の映画”なんかを?
同じ小津なら『おはよう』や『父ありき』のような、その時に相応しい映画が他にまだまだあったはずです。
でもなぜか僕はそうしなかった。
いかにも“親の心子知らず”的な映画を選んでしまった。
自分がそれに近しい事をしているとは気づかずに。

「いやぁ、とうとう宿無しになってしもたわい…はは」(同)

その二日間に僕が母に対してしてた事が正にその映画の通りだと気づいたのは、もっとずっと後、何年も何年も経ってからのことです。
「若いうちはしょうがない」「出来る時に孝行すればいいんだ」と言う理屈は立ちますが、「それでもそんな映画を観せるべきではなかった」と言う悔い(のようなもの)を、今は感じます。
いったい母はどの様な気持ちであの映画を観ていたのだろうか。
そしてどの様な思いを胸に、一人羽田へと向かったのだろうか。

あれから15年以上が経ち、僕はそれなりに歳を重ねて来ました。
結婚をして猫を飼い、店を始めました。
今のアパートには風呂もエアコンも完備され、天気の良い日は眩しい位の陽が射します。
僕はあの頃と比べて少しはマシな人間になっているだろうか。
あの映画と近しいようなことを今だにしてやしないだろうか。

僕はあの夏の日の『東京物語』を忘れることが出来ない。
それはある限られた時間のなかで起こった、僕と母との物語でもあったのだから。

「“去ればとて、墓に布団も着せられず”や」(同)

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前置きが長くなりましたが、この11月に母(今回は父も)が久方ぶりに上京します。
小津の口癖を借りれば、「ババア何しに来やがる」です。
なので、以下の通りに営業時間の変更をしたいと思います。
ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願い致します。
店主

11月5日(月)18時迄
(6日の火曜は定休日)
7日(水)と8日(木)休業
14日の第2水曜は営業します。
posted by トムネコゴ at 18:06| 東京 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月04日

本日、4日の火曜日は臨時営業します。

特別な事は何もありません。
普段通りのトムネコゴで、いつものように開けています。
ひと息つきたい方、落ち着いた時間を過ごしたい方は、どうぞ足を運んでみて下さい。

お待ちしてます。
店主

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“瓢箪から駒”ほどではないですが、火曜営業は久しぶりです。
posted by トムネコゴ at 13:14| 東京 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月26日

「ビリー・ホリデイを聴きながら静かに珈琲を」何て言ってられない

今週の木・金・土はトムネコゴの前の公園で、毎年恒例、夏の盆踊り大会があります。
だいたい17時頃から外がガヤガヤし出して、18時過ぎると本格的に始まります。
ドラエモン音頭、21世紀音頭、炭坑節…。
大きな和太鼓が拍子をとり、老若男女が手拍子を打ちます。
ドドン、ドドンッ。カカン、カカンッ。
子供達は声を上げ、蝉の声がそれに加わります。
提灯の灯り、出店の活気、浴衣美人…。
それはそれは賑やかな三夜となります。

そしてその賑やかさは、目の前の小さな喫茶店をもろに直撃します。
店内には新たなBGM(ドドン、カカン)が流れ、新たな雰囲気(「ハ、ヨイヨイ」)が生まれます。
とても「ビリー・ホリデイを聴きながら静かに珈琲を」、何て言ってられません。
そこでは、“月”は願いをかけるものではなく、「出った、出った〜!」と騒ぐものになってしまっているのです。

そんな普段と違うトムネコゴ ですが、もし宜しければお越し下さい。
普段と違う店主(ねじり鉢巻・はっぴ・さるまた姿)が、バチを手にお待ちしております…(冗談ですよ、もちろん)。

ドドン、ガドンッ!

店主

※尚、27日の金曜日は臨時休業となります。

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盆踊り前夜
posted by トムネコゴ at 07:20| 東京 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月12日

若干の訂正、猫の沈黙

前回の記事で7月の19日(木)と27日(金)を臨時休業にすると書きましたが、19日は営業します。
なので、トムネコゴの7月の休みは火曜日と27日(金)になります。
何卒、宜しくお願い致します。店主

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「…」
posted by トムネコゴ at 22:40| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月10日

夏の饗宴、トムネコゴの休日、猫の眠眠

すっかり夏ですね。
トムネコゴの目の前にある公園では日中セミの合唱が凄いです。
知り合いに日常の音を全て採譜(その音を音符化)出来る人がいますが、セミの合唱を譜面に起こすとどうなるんでしょうね。
皆んな同じ音をユニゾンしているだけなのかしら。
中には天才的なハーモニー感覚を持っているセミがいて、ドミナントセブンス・フラットメジャー(適当です)でハモったりしているのかしら。
その周りには楽団員(コントラバスのカブトムシやバイオリンのムカデやセロのゴーシュ…)もいて、指揮台の上ではカマキリがその2本の鎌を“ひょい、ひょい”動かしている。
アメンボやメダカは静かに拝聴し、終わると“ぽちゃん、ぽちゃん”とそれに応える。
そこでは誰も「ブラボー!」なんて言わない。(もちろん僕も言わない)
ただ静かに、夏の饗宴を楽しむだけである。(そうである)

ミーン、ミーン、ミーン…


さて、7月のトムネコゴは19日(木)と27日(金)が臨時休業となります。
ご迷惑お掛けしますが、どうぞ、宜しくお願い致します。
店主

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ミーン、眠、眠…
posted by トムネコゴ at 09:39| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月03日

菅間一徳 『夏』の演奏会

久々に演ります。
菅間 一徳 ソロ演奏会。
「夏の夜 弦の響と 虫の声」
何度みても、何かを感じる、そんな演奏会。
宜しければどうぞ。

店主

菅間 一徳 ソロ演奏会『夏』
日時 8月19日(ハイクの日) 日曜日 午後7時開演(開場は6時)
お代 千円(とご注文)
場所 トムネコゴ
要予約 080ー6502ー0406かthomnecogo@gmail.comまで。

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posted by トムネコゴ at 21:05| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月29日

朝ネコゴ 始めます。

トムネコゴの営業時間が変わります。
平日はそのままで、土日祝が9時オープンとなります。

手前味噌ですが、夜のトムネコゴ(夜ネコゴ)はとても雰囲気があります。
そこではひとり客が静かに過ごし、夜の音楽(ジャズ)が静かに流れています。
では朝のトムネコゴ(朝ネコゴ)はどうでしょうか。
そこにはどんな雰囲気があるのでしょうか。
宜しければお越し下さい。
朝の音楽(クラシック)と共にお待ちしてます。
店主

新営業時間
平日 12時ー21時、土日祝 9時ー21時(L.O共に30分前)
定休日 火曜と第2水曜

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この植物は何て名前なんでしょうね。
posted by トムネコゴ at 15:42| 東京 ☀| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月26日

誠に急なお知らせ

たいへん急ですが、5月の28日(月)と30日(水)は臨時休業となります。
と言うことは、28日から30日までトムネコゴは3連休となります。
ご迷惑をお掛けしますが、どうぞ宜しくお願い致します。
店主

今日は曇り空。
猫は…寝てます。
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posted by トムネコゴ at 09:22| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月25日

急なお知らせ

本日25日は13時過ぎごろのオープンとなります。
たいへん急で申し訳ないですが、どうか宜しくお願いします。

トムネコゴの前には公園のベンチがいくつかあります。
そこに座ってぼんやり待つのも、公園を散歩するのもまた良しかなと思います。

今日も良い天気になりそうですね。
猫も喜んでいます。

店主

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posted by トムネコゴ at 10:13| 東京 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月06日

「じゃあ、平良くんやって」

お知らせ

ちょっと早いですが、6月18日の第8回 『人の話を聴く会』は満席となりました。
どうも、ありがとうございました。
予約された方々、お楽しみに。

第8回 ゲスト本田明子(家庭料理家)
開場18時(30分頃迄にお越し頂けると助かります)、開演19時


本田さんは故 小林カツ代(料理研究家)の弟子でした。
そのカツ代さんの思い出話しを一つ。

僕は23歳くらいの頃、働き始めたバイト先(飲食店)のスタッフの働く態度が不満で、ある日、その気持ちを店のオーナー(カツ代さん)に正直にぶつけました。(若気の至りです)
近くの喫茶店で向かい合って座り、しばらくはただ「ふんふん」と僕の話しを聞いていたカツ代さん。
おもむろに、
「じゃあ、平良くん店長やって」
「は?」
「平良くんが、店長やって」
「‥‥」
「ニコニコ」(カツ代スマイル)

僕はまだその店に入ったばかりで(3ヶ月くらい)、それもただ何となく入っただけで(やった事の無い仕事をする。これが僕のバイトの選び方だった)、当時飲食店の経験はほとんど無く、ましてや店長職なんて考えた事もない(だいたい同じ職場に1年も居ない)。
そんなどこの馬の骨とも知れない若造を捕まえて「店長やって」とは、一体どういう事か。

それでどうしたか?
やりました。
その後直ぐ(1週間以内)に「今日から平良くんが店長になります」と店のスタッフに宣言され(皆んな経験も年齢も上)、「店長と呼ぶように」と宣言され(誰も呼ばない)、それから約1年半、自分なりに精一杯努めました。(自分で自分を褒めたい、とまではいかない)

今振り返ってみると、それは“得難い経験の日々”として、僕の中に特別な位置を占めている事が分かります。
そしてそんな機会を与えてくれた小林カツ代という人に、僕は改めて感謝と感心をします。
こんな人、少なくとも僕の周りには、他にいません。(皆さんの周りにはいますか?)


なお、当日の喫茶営業は17時までとなります。
うっかりする事の無いよう、お気をつけ下さい。店主

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※我が家の“拾い猫”です。どことなくそんな“翳”のある表情をしてますね。
そう言えばカツ代さんも猫が大好きでした。自宅にも職場にも猫がいたと思います。
“猫好きに悪い人はいない”、かどうかは、僕は知りません。(誰か知ってますか?)
posted by トムネコゴ at 14:49| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月30日

「キョロキョロの勧め」

お知らせです。
6月5日の月曜日は、都合により17時閉店となります。
ご不便おかけしますが、宜しくお願いします。
店主

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※拾ってきた瓶に挿した頂き物のススキです。素敵ですね。
ちなみに、僕は昔からよく色々なモノを拾ってきます。一番初めに拾ったのは掃除機(ナショナル!)で、それは20年近く経った今でもしっかりと動きます。ちょいちょいこのブログに写真で登場する我が家の猫も、新宿駅西口の警察署前で拾ってきました。それにちなんで、彼の名前は「ポリス」と言います。(けして冗談では無い)
モノを拾うコツは、“キョロキョロ”しながら路を歩くこと。僕はいつか『キョロキョロの勧め』という本を書こうと思っています。(もちろんこれは冗談)
posted by トムネコゴ at 09:41| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする