2019年10月17日

二人のゲスト、地方発送のこと、美しい冊子

今月出た初のトムネコゴの本『ネコのねごと』には二人のゲストがいます。
一人はイラストを担当してもらった大平高之。
もう一人は音楽を担当してもらった豊田真之。
お二人とも、元々はトムネコゴのお客さんでした。

大平さんとは考えてみると色々な形でお付き合いしていて、トムネコゴで何度か展示会をしたこともあります。
“僕の文章の隣に大平さんの絵があると素敵だろうなぁ”と、僕は前々から(密かに)思っていました。
ちなみに、我が家の居間(の様なもの)の壁には以前から三人の絵描きの絵が飾ってありますが、その内の一人は大平高之です。

うって変わって、豊田くんとは今回が初めての協同作業でした。
彼は『考えるカラス』(面白い!)という番組の音楽を担当しており、そのテーマ曲が僕は好きで、“出来れば『ネコのねごと』のテーマ曲も書いてくれないかな”と、思い切ってお願いしました。

そうして出来上がった『ネコのねごと』。
そのページを捲りながら改めて思ったことは、この二人に頼んで本当に良かったということです。
大平さんの絵も、豊田くんの音楽も、見事に花を添えてくれました。
この本の制作に関わってくれた他のお三方の助力は言うまでもありません。
願わくば、それに見合うだけの文章でありますように…。


さて、お知らせです。
希望者には『ネコのねごと』を地方発送します。
送料と振込手数料がかかってしまいますが、それでも宜しければ、下記のアドレスにメールにてその旨をお伝え下さい。
追って詳細を返信致します。
thomnecogo@gmail.com 「地方発送係」

宜しくお願いします。
店主

832CDD1C-561E-4433-BA27-48415FE19DF0.jpeg

“面白く、静かで、美しい冊子でした。”
これは、ある読者の方からいただいた手紙の一節です。
その“美しい冊子”となったのも、まさに上記の方々(僕は勝手に「ねごと五人衆」と読んでいます)と、寝ている「彼」あってのことだとつくづく感じます。
その感謝の気持ちは言うまでもありません。
願わくば、その気持ちが「彼」のもとへ届きますように…。


さて、もう一つのお知らせ。
もし宜しければ、読んだ感想などをいただけると嬉しく思います。
メールでも葉書でも電報(?)でもなんでも構いません。
重ねてお願い申し上げます。
店主

thomnecogo@gmail.com「『ネコのねごと』感想係」

181ー0001
三鷹市井の頭3ー32ー16 セブンスターマンション102
トムネコゴ「『ネコのねごと』感想係」
posted by トムネコゴ at 08:36| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月12日

菅間一徳ソロ演奏会『秋』

久しぶりに、約1年ぶり、菅間さんのソロ演奏会があります。
今回はどんな夜になるのでしょうか。
今から楽しみです。
店主


ソロ演奏会 『秋』
菅間一徳 classical guitar・12strings guitar
日時 11月10日(日曜日)18時開場・19時開演
料金 1000円(とご注文)
予約 thomnecogo@gmail.comか080ー6502ー0406まで

F5731FD3-324A-421E-B9E0-5B6C39978029.jpeg
posted by トムネコゴ at 08:16| 東京 ☔| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月01日

『ネコのねごと』

これは あなたの『ねごと』です
いろいろのことが ここには書きつけてある
真面目なものも 不真面目なものも
感傷的なものも 非感傷的なものも
詩の様なものも 創作の様なものも
それらは どれも取るに足らないものばかり

それでも どれか1つ2つくらいは
きっとあなたをクスッとさせ
せめてもう一つくらいは
静かな夜に 独りの時間に
思わずあなたをホロっとさせる…かもしれない
そんなふうな
これは あなたの『ネコのねごと』です

トムネコ森 安治

8F289B89-D7D7-4B93-89CF-AB28041075B8.jpeg
『ネコのねごと』(570円)発売中です。
posted by トムネコゴ at 18:55| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月25日

「トムネコ本、出来ました」

“「ねえ、あなただけの文章で本を出したら?」と言う妻の一言から、この小冊子のアイデアは生まれました。
そして、「そんな寝言みたいなこと…」と言うその時の僕のリアクションから、そのタイトルは生まれました。”
(『ネコのねごと』あとがきより)

自分で言うのもなんですが、なかなか良い本が出来たと思います。
店主


『ネコのねごと』
発売 10月2日水曜日
場所 トムネコゴ
値段 珈琲一杯分

7CA44A20-2A47-49FA-A54B-135F15EE266A.jpeg
posted by トムネコゴ at 23:35| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月28日

トムネコゴが禁煙となる事について

僕は20代の頃、トリュフォーやゴダールなどの古いフランス映画にハマっていました。
そこに登場するレオーやベルモントのクールで知的なセリフ。
古いフランスの街並みを写した美しいモノクロの映像。
そしてもちろん、セバーグやカレーニナのはち切れんばかりの瑞々しさ。
それらはとても魅力的で、僕は映画のストーリーそっちのけで画面を見つめていた様な気がします。

僕の印象だと彼らは常に煙草を吸っていました。
そしてその仕草がとてもかっこよかった。
当時、僕も憧れて煙草を吸い始め、その傍らにはいつも苦い珈琲がありました。
僕にとって、それは最高の組み合わせでした。

結局憧れは憧れでしかなく、僕はいつのまにか煙草を吸う事をやめてしまいましたが、それでも、あの頃のモクモクとした記憶は今だに僕の心で燻っています。
まるで灰皿の中の消し忘れた煙草の様に。
それは自由で孤独で、僕にとっての佳き日々でありました。

今回、東京都の条例によりトムネコゴを禁煙とせざるおえなくなった時、僕は自然とあの頃を思い出していました。
当時の僕は今回のことをいったいどう思うだろうか。
「煙草が吸えないなら…勝手にしやがれ!」とでも言うのだろうか。
まぁそれならそれでしょうがない。
今の僕だって、“彼”とだいたい同じ気分なのだから。

という訳で、心苦しいことではありますが、トムネコゴを禁煙とさせて頂きます。
一服しに来る常連客のことを思うと言葉がありません(彼らはいったい何処で一息つけばいいのだろうか?)。

どうぞ、ご理解のほど、宜しくお願い致します。
トムネコゴ店主
DED7D5F3-2055-45D0-B541-787BC70B1ECD.jpeg
posted by トムネコゴ at 21:47| 東京 ☔| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月25日

無花果のジャム

おはようございます。
すっかり朝晩と涼しくなりましたね。
夜には鈴虫の鳴き声も聴こえ、直ぐそこに秋の気配を感じます。

さて、8月25日 日曜日。
本日は9時から19時迄の営業となります。
皆さま、うっかりすることのないよう、お気をつけ下さい。
店主

追記
ただ今、焼き菓子職人“白いヒゲ”さんの手作り無花果ジャムが届いています。
トーストしたパンに薄くバターを塗り、その上に無花果のジャムをたっぷりと乗せてムシャムシャと食べる…。
僕が言うのもなんですが、美味しいですよ。
良かったら、どうぞ。

44D795DC-1EE3-40A2-ACDF-D3A52490ECF9.jpeg
初代“白いヒゲ”
posted by トムネコゴ at 08:06| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月08日

納涼の音楽、8月のお知らせ

夜8時過ぎ。
今、ドビュッシーの『版画』を聴いています。(ピアノはアレクシス・ワイセンベルク)
音の粒がキラキラとして水っぽく、涼しげで、暑い夏の夜には一服の清涼剤のような音楽です。
そして不思議なことに、外に聴こえる蝉の鳴き声とも遠くに聞こえる打ち上げ花火(どこの花火大会だろう?)の音とも、相性は悪くありません。
このぶんだと、麦茶や冷やしそうめんや怪談話しとも意外に合うかもしれませんね(今度やってみよう)。
夏はサザンもいいけれど(?)、静かにクールダウンしてくれるドビュッシーの音楽は、僕にとっては納涼の音楽でもあります。
(しかし、この印象派の作曲家は、はたして蝉の鳴き声を聴いたことがあったのかしら。その辺のこと、誰か知りませんか?)

さて、8月のお知らせです。
11日の日曜は夜9時まで営業します。
そして14日の第2水曜(もう一つの定休日)は、11時から夕方6時まで営業します。
宜しければ、どうぞ。
お待ちしてます。
店主

B04722AF-C676-4F49-9EB8-DAA5C3BF0636.jpeg

キラキラとした水面。涼しげな川沿い。残念ながら音は聞こえませんが、しっかりと蝉も鳴いている、そんな京都の街中です。赤シャツが何となく小津映画的な構図ですね。
posted by トムネコゴ at 08:39| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月21日

アン・バートンを聴きながらクールに珈琲をなんて言ってられない

またまたお知らせです。

今月の26日(金)・27日(土)は、トムネコゴの目の前の公園で、毎年恒例夏の盆踊り大会があります。
だいたい17時頃から外がガヤガヤし出し、18時過ぎると本格的に始まります。
ドラエモン音頭、21世紀音頭、炭坑節…。
大きな和太鼓が拍子をとり、老若男女が手拍子を打ちます。
“ドドン ドドンッ”、“ぱぱん ぱぱんっ”
子供達は声を上げ、蝉の鳴き声がそれに加わります。
“おーい、こっちだよー”、“ミーン ミーン ミーン”
提灯の灯り、出店の活気、浴衣美人…。
それはそれは賑やかな二夜となります。

そしてその賑やかさは外に留まっている筈もなく、ドカドカと店内に押し入ってはそこに居座り、ジャズの代わりに炭坑節を、「これでもか」と鳴り響かせます。
そうなると、とても「アン・バートンを聴きながらクールに珈琲を」、なんて言ってられません。(ホントに)

と言うことで、その日は両日とも、18時半ごろ閉店としたいと思います。
その代わり、28日の日曜日は21時まで営業します。

以上、宜しくお願いします。
店主

CE0A65D6-8893-4B6B-87ED-80544B191079.jpeg
なんとなくアン・バートンに・・・似てないか。
猫はいつでもクールですね。

posted by トムネコゴ at 07:47| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月17日

「梅は三毒を断ったのか」、2つのお知らせ

お知らせが2つ。

1つ。
8月4日の演奏会の予約は一杯となりました。
予約いただいた方々、ありがとうございました。
(まだワケあり席が1、2席あります。詳しくはお問い合わせください)
なお、当日の喫茶営業は17時までとなります。

2つ。
限定で出していた白いヒゲさんの梅ジュースは「あっ」と言う間に完売しました。
ご注文いただいた方々、ありがとうございました。(三毒は絶たれましたか?)
「来年はもっとたくさん作ります」と本人(白いヒゲ)は申しておりました。

最後に。
再度のお知らせです。
8月7日の水曜は臨時休業となります。
皆さま、うっかりすることのないよう、お気をつけ下さい。

以上、宜しくお願いします。
店主

7D878C9E-BB45-47D4-9961-4EAC9E3FBB24.jpeg
談笑中のノラと店主。
posted by トムネコゴ at 06:24| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月11日

「梅は三毒を断つ」、3つのお知らせ

お知らせが3つ。

1つ。
7月14日の日曜日は夜9時まで営業します。

2つ。
8月4日(日)の夜は『夏の演奏会』のため、喫茶営業は17時までとなります。
菅間一徳(ギター)と権頭真由(アコーディオン)二人による小さな音楽会。
まだお席ありますので、気になる方は、どうぞ。
18時開場・19時開演・1500円(とご注文)
要予約 thomnecogo@gmail.comか、080ー6502ー0406まで。

3つ。
8月7日の水曜日は臨時休業となります。


最後にもう一つ。
夏限定で梅ジュースを始めました。
焼き菓子職人“白いヒゲさん”お手製の梅シロップで作ります。
それを氷水で割ってかき混ぜ、ゴクリとのむ。
それから(出来れば)梅をガリガリと食べる。
そんな冷んやりとした夏の飲み物、良かったらご賞味ください。
美味しいですよ。

店主
E185C3A6-E271-4649-BFEE-C715DDB7A6B9.jpeg
夏、ですかね。
posted by トムネコゴ at 09:22| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月03日

『ツイてるね ノッてるね』

先日、衣類を買いに行った先がたまたま店内改装セール中(30〜50%off)で、“やった、ついてる”といろいろ物色して買い込みました。それから友人と会ってお昼を食べ、軽くお茶をして帰路。その途中で三鷹警察から連絡が入り、「盗まれた自転車が無事見つかりました」とのこと。“今日はほんとついてるなぁ”と思いながら歩いていると、ふと、その日の友人との会話の中で、どうしたわけか昔流行ったミポリン(古い)の歌『ツイてるね、ノッてるね』が出たことを思い出しました(まったく、何の話をしてるんだか)。もちろんその日に僕に起こった事とは関係無くです。
僕は何となく可笑しくなり、それからはそのノリのいいメロディを思い浮かべながら歩き、たまに軽いタップまで踏み(これは冗談)、帰宅しました。そして約1時間後、親切にも家まで届けてくれた我が自転車との、約3ヶ月振りの再開を喜びました。シートと防犯ロックが別の物に変わっている他は、特に問題無さそうです。
その後、僕は気分良く夕食前のジョギングへと出かけ、気分良く走ってから帰宅。そして食事の前に、妻から「盗まれた自転車が戻って来た事を母親にメールした」と聞かされました。
「お母さん何て言ってきた?」と僕。
「ツイてるね、だって」と妻。
「‥‥」


さて、ツイてる7月(?)の予定です。
今月の休みは火曜日のみとなります。
10日の第2水曜は10時ー17時で営業しますので、宜しければお越し下さい。
お待ちしてます。店主

95829616-C748-42B4-BEEC-1E8DD062A3C4.jpeg
夏、ですね。
posted by トムネコゴ at 09:39| 東京 🌁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月25日

「うってつけの音楽」と、夏の演奏会のお知らせ

つい先日、久しぶりに菅間さんと会ってゆっくり話をした。僕達は午後の井の頭公園で待ち合わせ、そのままそこのベンチで長い時間を過ごした。その間彼は片時もギターを離さず、まるで身体の一部のようにずっと膝の上で抱きかかえていた。そして僕達の会話が途切れる度に(それはちょいちょい途切れた)、ポロンポロンとやり出した。目の前には大きな池が広がり、その奥には林立する樹々が聳える。空には梅雨前の分厚い雲が浮かび、その下を時折鳥達が横切っていく。僕はそんな光景を見ながら、彼の音楽に聴き入っていた。そのメロディーや響きは、目の前の自然と見事に調和していた。それはその午後に聴く、まさにうってつけの音楽であった。

しばらくして、ひょんなことから高田渡の話しになった。意外にも彼は高田渡の音楽が好きで、仕事中によく口ずさんでいると言う。そして「よ、よ、良かったら、聴きますか?」と『トンネルの唄』を弾き語り始めた時、僕はふと「今日は良い一日になる」と直感した(そしてそれは正しかった)。
“こんな長いトンネルってあるだろうか、もう前にも後ろにも行かないよ……”
渡ファンである僕も彼と一緒に歌い、それからはお互いに知ってる曲を片っ端から歌い合った。『仕事探し』『アイスクリーム』『ブルース』『コーヒーブルース』『ゼニが無けりゃ』『酒が飲みたい夜は』『生活の柄』…。そして『69』の出だしのところで二人して大笑いし、結局それが歌い止めとなった。その頃には日は陰り、辺りは淡いブルーへと変わっていた。高田渡の音楽もまた、その午後に歌うにはうってつけの音楽であるように思えた。

「ビールでも飲みたいね」「い、い、いいですね」そんなことを言って僕達はベンチから立ち上がり、おそらく最もうってつけの店(いせや)の方へと歩き出した。


夏の演奏会のお知らせ

出演 菅間一徳・ギター、権頭真由・アコーディオン
日時 8月4日(日曜)、18時会場、19時開演、
料金 1500円とご注文
予約 080ー6502ー0406かthomnecogo@gmail.comまで。(要予約です)

宜しければ、どうぞ。店主

83E85108-86ED-469D-9915-9CA500FD9C94.jpeg
posted by トムネコゴ at 17:55| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月01日

『ゴールデンウィークと5月の予定、少女の背中が語るもの』

ゴールデンウィークの営業時間は、
1日と2日は12時ー21時、
3日と4日は9時ー21時、
そして5日と6日は9時ー19時となります。

そして今月も日・月は19時迄となります。

どうぞ、宜しくお願いします。
店主

2E9AEEFD-9D79-467B-866D-A9AE56BD4F84.jpeg
益子市の陶器市に行ってきました。あいにくの雨でしたが、「その分例年と違って混雑も無く、行きと帰りもスムーズで、世の中は不公平なように見えても、その実神様はちゃんとしてはるなぁ」とはバスの添乗員さんの言です。納得。
上の写真は現地のお化けタヌキ。変にリアルなところが不気味ですね。僕には黄色い合羽を着た子供(おそらく少女)の背中が何事かを語っているように見えるのですが、皆さんはいかが思いますか?
posted by トムネコゴ at 08:23| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月17日

「大変、大変申し訳ない」

大変、大変申し訳ないです。
本日17日は臨時休業となりました。
もうすでにお越しいただいた方々、ごめんなさい。
これから来ようと思っていた方々、すいません。

またのお越しをお待ちしております。
店主
D30B5D2A-3175-46D6-9D0D-0CA55AD6F3F1.jpeg
“申し訳ない”
posted by トムネコゴ at 18:03| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月14日

「ドッと」

お知らせ

本日14日は、春の演奏会のため、喫茶営業は17時までとなります。
皆さま、うっかりすることのないよう、お気をつけ下さい。
演奏会の予約をされた方々は、どうぞお楽しみに。

なお、演奏会(※満席です)は18時開場・19時開演です。
18時半を過ぎると、ドッと混み合いますので、出来るだけ余裕を持ってお越し下さい。

では、一同(菅間、権頭、店主)、お待ちしております。

1229539C-E193-46DD-9F68-844C62FB87CA.jpeg
「ドッと…な」
posted by トムネコゴ at 06:02| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月02日

4月のこと

お知らせ

4月の営業時間は、日曜と月曜が夜7時まで(6時ラストオーダー)となります。
ただし、28日の日曜は夜9時までやって、翌29日の月曜(祝日)が7時までとなります。
オープン時間は変わりません。

どうぞ、宜しくお願い致します。

それと、14日の演奏会『土と、白の色彩』の予約が、もうすぐ一杯となります。
気になっている方、行こうと思っているけど未だ予約してない方は、お早めにどうぞ。
お待ちしてます。
店主
1229539C-E193-46DD-9F68-844C62FB87CA.jpeg
“お早めに、な”
posted by トムネコゴ at 09:08| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月13日

菅間さんからの便り、土を耕す、春の演奏会のこと

先日、菅間さんからメール便が届きました。
中身は新しい作品と葉書が一葉。
作品のタイトルは『土と、白の色彩』。
葉書にはこんな言葉が。
“直接お届けできず、申し訳ありません。それでも、今すぐに、と”

『土と、白の色彩』は、前作『waterside』と同じく権頭真由さんと二人で作った作品です。
例によって曲は全て菅間さん自身が書いていますが、その音楽は見事に二人の共作となっています。
例えば、菅間さん初の自作再演曲『ミシンのリズム』を聴いてみると、その共作具合がよく分かる。

この曲はもともと菅間さんのもう一つのユニット“sui sai”(ペルシャの打楽器奏者 サイ・レオとのデュオ)名義で発表されており、トンバクによる“太古の響き”のような音と、菅間さんの奏でる“遠い記憶”のような旋律が印象的な1曲でした。
それが今回の菅間&権頭のヴァージョンは、全くの別物。
それは権頭さんのピアノに負うところが大きく、彼女の演奏は斬新かつ躍動的、縦横無尽にメロディーの回りを飛び回り、まるでミニマルミュージックのような趣さえある。
そこにはもはや遠い記憶も太古の響きも無く、むしろ新たな生命の息吹きが感じられる。
すごく活き活きとした、春の芽吹きのようなものが。

二人はそれがうまく芽吹くように土を“耕す”。
その背景では、“白の色彩”が色鮮やかに輝いている。
そんな気がする。

店主

22899809-4C0F-41D3-A201-B03040A57C69.jpeg

お知らせです。
その二人による春の演奏会があります。
タイトルは作品と同じく、『土と、白の色彩』。
出演 菅間一徳 ギター、権頭真由 アコーディオン
日時 4月14日 日曜日 夜7時から(6時開場)
料金 1500円とご注文
要予約 080ー6502ー0406か、thomnecogo@gmail.comまで。
宜しければ、どうぞ。

♪絵は例によって大平高之
posted by トムネコゴ at 18:22| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月03日

3月の営業時間と、暁を覚えた猫

お知らせ

3月の営業時間に若干の変更です。
日曜と月曜は夜7時までとなります。

後は変わらず、
平日の水木金は12時ー21時、土曜日と祝日は9時ー21時、
で開いています。

宜しくお願いします。

店主
4CEB2B8F-CF74-4BA1-B904-75C51DA98195.jpeg
“春眠暁を覚えた…”
posted by トムネコゴ at 19:52| 東京 ☔| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月27日

「もうすぐ春?」

今のトムネコゴはちょっとスゴイです。
これは自慢ではなく、何がスゴイのかと言うと、近所の騒音です。
すぐ近くで大きな建物の解体作業があり、コンクリートを砕く音や打つ音、何かが倒れる音、などなどが、時に店内の空気を震わせ、時に食器を“カタカタ”いわせます。
それはもちろん迷惑な事ではありますが、そんな時でも(どんな時でも)、エラは明るくスウィングし、ルイは軽やかにラッパを吹きます。
ケンプはしみじみとピアノを弾き、グールドは駆け抜ける様にゴルドベルグを演奏します。
そして馴染みのお客が、いつもの様に、思い思いに時を過ごしています。
まるで騒音なんか無きが如く。

“僕は騒音や雑音を消すことは出来ないけれど、少なくとも、トムネコゴはそれを忘れさせる場であってほしい”
今はそんな風なことを思いながら、それでもいつもと変わらず、普段通りに、珈琲を淹れたり、レコードを換えたりしています。
宜しければ、普段通りに、どうぞ。
店主


お知らせ
本日27日の営業は18時までとなります。
そして明日28日は20時頃までやっています。

2月は平日の早仕舞いが続き、大変な迷惑をおかけしました。
申し訳ありません。

3月からは通常通り、平日12時ー21時、土日祝9時ー21時、で開けます。
ただし平日の月曜のみ18時までとなります。(ごめんなさい)

さて、
もうすぐ春ですね。
そんな気がしませんか?

386E2D7F-BCD2-4AB5-8097-08445E1CFAD8.jpeg
“春眠暁を覚えず”…か。
posted by トムネコゴ at 16:53| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月13日

「ご賞味あれ」

20代の頃、僕はこんな事を(真面目に)考えていました。
“今の自分はナニモノでもなく、これから先どうなるかも分からないけれど、もし、20代を、真面目にしっかりと、自分の為になると思う事を出来るだけやって生きることが出来たなら、30歳になる頃には自分はナニモノかになることが出来るかも知れない”
僕はこの考えを『30歳成人説』と呼び、その頃の心の逃げ場にしていました。
“20代はまだ子供なんだ。30歳でようやく大人になれる。だからそれまで焦らずしっかりやろう”、と。
そんな思いで過ごした20代最後の年に、僕はトムネコゴを開くことになります。
それは全くの偶然の出来事でしたが、今振り返ってみると、“『30歳成人説』もあながち間違ってなかったかも”、という気がします。

そして30代、僕はまた同じ様な事を思いました。
“もし30代をしっかり生きる事が出来れば、40歳になる頃には(自分にとって大きな)何かが起こるかも知れない”
それを『40歳成人説』とはさすがに呼ばなかったけれど、その心情はだいたい一緒でした。
“毎日をちゃんと生きていれば、おそらく40になる頃には…”
リトルマガジン『1/f 』(エフイチ)発行人である長尾契子さんに「何か書いてみませんか?」と声を掛けられたのは、去年の秋口、ちょうど30代最後の年でした。
生まれて初めての事でもっと面食らってよさそうなものなのに、僕は割に冷静に対応し、その場で了承までしました。
それは、“ようやく来たか”、と言う思いが、心の何処かにあったからかも知れません。

その僕の初めてのエッセイが載ったエフイチ最新号がもうすぐ発売になります。
今回のテーマは『旅』。
15日以降にはトムネコゴにも置く予定なので、気になる方はどうぞ手に取って見て下さい。

最後に。
ここだけの話ですが、実は僕は一度も旅をしたことがありません。
旅行すらほとんどない。(井の中の蛙?)
そんな人間の書いた旅にまつわるエッセイ。
ご賞味あれ。
店主

https://ehubunnoichi.com/(エフイチのホームページです)
8CDA7B90-F0F6-44A8-8F9D-1AF3A78CBA08.jpeg
ケルアックの『路上』は僕にとっての“旅本”(旅を想起させる本)の一つ。今回のエッセイにもチラッと登場します。
posted by トムネコゴ at 08:41| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月09日

「ニャル」

雪ですね。
アメニモマケズユキニモマケズ…三連休は朝9時から夜9時迄開いています。
宜しければ、どうぞ。
店主
1EC86BD2-1D91-42EB-A065-DDAA010C2073.jpeg
写真は猫柳です。雰囲気ありますね。その花言葉は『自由』だそうで、まさにネコにぴったりの言葉です。(ニャル)
posted by トムネコゴ at 11:02| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月06日

「ここは あなたのお店です」

“これは あなたの手帖です いろいろのことが ここには書きつけてある
この中の どれか 一つ二つは すぐ今日 あなたの暮らしに役立ち
せめて どれか もう一つ二つは すぐに役に立たないように見えても
やがて こころの底ふかく沈んで いつか あなたの暮ら方を変えてしまう
そんなふうな これは あなたの手帖です”
花森安治

これは、雑誌『暮らしの手帖』の第1ページ目に書きつけてある言葉達です。
そして、下の写真は、猫が『暮らしの手帖』を読む邪魔をしているところです。
FF6F3F88-9BE7-4748-B997-BF04AEBB68DE.jpeg
僕はこの雑誌が割に好きで結構読んでいますが、“猫が邪魔した時に役に立つ情報”は、少なくとも僕が知る限りは、載ってないようです。

ある専門家によると(世の中には実に様々な専門家がいますね)、現代人の活字離れはここに端を発しているとのこと。

ほんとかしらん。

(半分フィクションです)


さて、お知らせ。

トムネコゴの2月は以下の通りとなります。

休日は毎週火曜日と13日の第2水曜日。

そして営業時間が、
金曜日以外の平日が18時頃閉店となります。
残りは変わらず、金曜は12時ー21時、土・日・祝日は9時ー21時で営業します。

ご不便おかけしますが、どうぞ、宜しくお願いします。
店主
posted by トムネコゴ at 08:13| 東京 ☔| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月03日

お知らせ

連日のことで申し訳ないですが、
本日2月3日は18時で閉めさせて頂きます。

すみません

どうぞ宜しくお願いします。
店主
posted by トムネコゴ at 13:53| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月21日

『静謐で親密なチリ』

12月11日火曜日、朝7時。
未だ薄暗く、肌寒い、冬の朝。
店には3人の男が集まり、その日に行われる『会』の準備をしている。
絵描きはキャンバスを窓枠に取り付け、ギター弾きは弦のチューニングと試し弾き(“ポロンポロン”)、そして店主は椅子や机をあっちへやりこっちへやり。
三者三様、それぞれの準備時間です。

8時、開場。
予約したお客がチラホラと入り始め、9時前にはほぼ満席。
その中には、思い掛けず『昼の会』に出る権頭真由さんの顔も。
「おはようございます」権頭
「早いですね」店主
「(ニコニコ)」権頭

9時、開演。
ギター弾きは中央の椅子に腰掛け、絵描きは端のキャンバスの前へ立つ。
両者が呼吸を整える少しの間があり、お客が息を飲むふとした瞬間がある。
ややあって、弦が鳴り出す、それからパステルが音を立て、音楽が始まる。
その長い冬の一日は、そんな風にして、始まりました。

今振り返ってみると、その朝の最初の響き、“爪弾く弦とパステルの擦れる音”が、その日のトーンを決めたことが分かります。
朝の静けさの中、そこにはある種の静寂があり、そんな中で響き合った“二つの楽器”。
そうして生まれた静謐で親密なそのトーンは、演者を変え、お客を変えても、ずっとその場に漂っていました。
まるで空中に舞う細かい“チリ”の様に。

その雰囲気の中で行われた朝・昼・夜の演奏会はどれも素晴らしく、そこで描かれた大平さんの絵はいつになく大きくて見応えがあり、それもやはり素晴らしかった。
演奏会の合間に行われた『喫茶と絵の時間』ではお客と絵描きが言葉を交わし、絵もよく売れ、共に充実したものとなりました。
そこには常に好ましい空気があり、好ましい時間が流れ、そしてあの“チリ”が舞っている。
静謐で、親密なチリが。

個人的な事を打ち明けると、僕は『朝の会』の途中で急に込み上げて来るものがあり、台所(僕の定位置)でひとりその感情を持てあましていました。
窓から射し込む朝の光が僕の上半身を照らし、それが妙に心地良かったのを覚えています。

「1日を通して佳き時間をありがとうございました」
これは『会』の数日後、出演者の一人から“思い掛けず”届いたメールにあった言葉です。

そう、それはまさに佳き時間であった。
今ならはっきりとそれが分かります。
願わくば、そこに集った人々にとってもそうでありますように。

菅間さん大平さん権頭さん、そしてご来場の皆さん、さらに手作り弁当を(昼も夜も!)差し入れしてくれた白いヒゲさん、佳き冬の一日を有り難うございました。
店主

“終演後 ひとり夜道を ブーラブラ ほてる身体に 冬の寒空”

A4DEDA2B-75C7-4E59-AD3F-D08398604205.jpeg
終演後の打ち上げ。左から権頭、店主、大平、菅間。

「絵が売れたら皆んなで分けるはずじゃなかったの?」権頭
「‥‥」店主・大平・菅間

(フィクションです)
posted by トムネコゴ at 08:36| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月07日

「さて、平常」

さて、平常。
年末年始の慌ただしさも去って、トムネコゴに“いつもの雰囲気”が戻ってきました。
これからまた1年、自分に出来る事をしっかりとやって行きたい。
シューベルトの歌曲を聴きながら、今そんな事を思っています。
“Wie deutlich des Mondes Licht zu mir spricht…”

さて、お知らせ。
しばらくの間、月曜日(平日時のみ)は18時閉店となります。
そして、10日の木曜は臨時休業となります。(なので8日から10日まで3連休です)

以上、本年のトムネコゴ共々、宜しくお願い致します。
店主

480B8955-EA38-4155-9B4C-CCFE5B4F77A5.jpeg
店主と招き猫。なんだか内田百間の小説みたいですね。撮影はロンデルの長尾契子さんです。
さて、本年も福を招いてくれますでしょうか。
posted by トムネコゴ at 09:25| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月03日

「さて、新年」

さて、新年。
あなたは何処へ行きますか?

初笑いしに寄席へ?
初詣でしに鎌倉へ?
初夢を語りに友達のところへ?

あるいは『ワーニャ叔父さん』を観に京都へ。
あるいは『マーラーの10番』を聴きに北海道へ。
あるいは‥‥。

僕はと言えば、あいも変わらずトムネコゴへ行きます。
そしてグールドやケンプやヘイデンに挨拶して(「今年もよろしく」)、あいも変わらず珈琲を落とします。
そしてヒマが出来ると、本を読んで過ごします。

「誰から生まれたかじゃねんだ。誰と飯食ったかなんだ。」サンチョ・パンサ(『ドン・キホーテ』より)

さて、トムネコゴは明日4日まで11時ー18時で開いています。
宜しければ、どうぞ。

迎春

店主

832CDD1C-561E-4433-BA27-48415FE19DF0.jpeg
“正月に ネズミ喰らうも 夢の中(むにゃ、むにゃ)”
posted by トムネコゴ at 09:08| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月31日

「さて、大晦日」

さて、大晦日。
あなたは何をしますか?

例えば談志の芝浜を聴く。
例えばカラヤンの第九を聴く。
例えばプリンスのパープル・レインを聴く。
あるいはボウイのヒーローを聴く。

またはフェリーニの甘い生活を観る。
チャップリンのゴールドラッシュを観る。
ウディ・アレンのハンナとその姉妹を観る。
あるいは小津の長屋紳士録を観る。

はたまたカーヴァーの短編を読む。
チェーホフの短編を読む。
ショーの短編を読む。
あるいはプルーストを一晩中読む。

このうちのどれか一つでも実行に移したあなた。
もしかしたら元日から濃いネルドリップコーヒーが飲みたくなるかもしれませんよ。

トムネコゴは元日から4日まで11時ー18時で開いています。
宜しければどうぞ。

良いお年を。

店主
posted by トムネコゴ at 22:40| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月29日

『グッド・バイ』

お知らせ

トムネコゴの年末年始とその後の予定は、

12月31日から1月4日までは11時〜18時で営業。
1月9日は第2水曜で休日。
そしてしばらくの間、平日の月曜日は18時閉店。

となります。


もう歳の瀬ですね。
世間は忘年会やら大掃除やら年賀状書きやらで忙しくしているのでしょうか。
僕はこのどれもしませんが、先日観た地点と空間現代による舞台『グッド・バイ』が凄くて、「気分良くこの一年にサヨナラ(グッド・バイ)出来そうだ」と言うのが今の気持ちです。
やっぱりいいものに触れると心が喜びますね。
来年もその様な出会いが一つでも多くあることを願いつつ、
今年も後少し、そして来年も、どうぞ宜しくお願い致します。

店主

IMG_0454.JPG
“年末も 年始も変わらず 寝正月”
posted by トムネコゴ at 07:23| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月10日

「いよいよ明日」

いよいよ明日、『音楽と絵と珈琲と』、です。

3つの演奏会は殆ど満席となりました。(昼の会に若干数席有り)
予約された方々、お楽しみに。
なお、席は全席自由(早いもの順)となります。
開演1時間前が開場、出来るだけ余裕を持ってお越し下さい。

各演奏会の合間の『喫茶と絵の時間』は出入り自由です。
珈琲だけ飲むもヨシ、絵だけ観るもヨシ、買うもまたヨシ。
どなた様もお気軽にどうぞ。

では明日。
お待ちしてます。
店主

91CEB7A9-CA4C-4E3E-9217-F5EADE02FC00.jpeg
珍しくヤル気の感じられる彼。(でも明日の出番は無かったはず…)
posted by トムネコゴ at 23:10| 東京 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『彼女の味方』

真由さんが弾くエリック・サティの音楽を聴いたことがあります。
彼女はひとりピアノに向かい、サティの曲を元に自由に即興演奏をしていました。
たとえれば、
それは誰もいない部屋、深夜、皆は寝静まり、草木だけが起きている。
ピアノが一台、その上にサティの譜面が乗せてある。
彼女はそれを捲り、おもむろに弾きだす。
“グノシエンヌ”
いかにも夜に相応しい音楽。
その妖しい旋律は、闇の奥から聴こえてくるよう。
彼女はそれを捉え、それと遊ぶ。
それでステップを踏み、口笛まで吹く。
夜が彼女に味方している。

真由さんと菅間さんとの演奏会は“対話”の様なものです。
お互いの音を聴き合い、そこから派生して音楽が生まれる。
彼女の手が鍵盤の上をすべり、どこかのキーで止まる。
そのアコーディオンの音は空気を震わせ、やがて部屋全体を響かせる。
まるでそれが一つの楽器の様に。
彼のギターはその中を縫ってゆく。
時に旋律を、時にコードを奏でながら。
僕らはその中で聴き入る。
そしてその音楽の行く先をじっと見守っている。
夜はその音楽に味方している。

サティの音楽でも菅間さんの音楽でも、
彼女は自由にステップを踏むことができる。
口笛だって吹ける。
そんな真由さんに、僕は味方しないではいられない。


明日の『音楽と絵と珈琲と』、
菅間一徳と権頭真由の演奏会は初めて『昼』に行います。
まだお席ありますので、宜しければどうぞ。
店主

B760060D-7198-4DD8-AA84-3CC3D7567958.jpeg
※演奏会の詳細はブログ内の記事『音楽と絵と珈琲と』まで
posted by トムネコゴ at 08:21| 東京 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする