今回僕がインタヴューしたのは喫茶店『かうひいや3番地』の店主と、リトルプレス『エフブンノイチ』発行人のお二人です。
『かうひいや3番地』はかつて吉祥寺にあった名店で、未だに根強いファンを持ち、個人的に最も通い詰めた店。
そこがある日閉店しているのを知って、僕は自分で「あの様な店を作ろう」とトムネコゴを始めました。(※現在は長野県の松本で営業)
一方『エフブンノイチ』はトムネコゴを大々的に特集してくれた初めての雑誌で、しかも僕が依頼されて文章を書くことになった最初の雑誌でもあります。
それは連載の様な形で今も続いており、その経験から『ネコのねごと』という自身初の本が生まれました。
そう考えてみるとお二人は共に恩人と言えます。
トムネコゴにとっても、僕自身にとっても。
今回の本が恩を仇で返す結果となっていなければ良いのですが…。
70代(店主)と20代(発行人)という世代も育った環境も全く異る二人。
それでもそこにはある共通項があって、それは「自分に正直に生きる」ということ。
このシンプルな命題にしがみつき、どこまでもブレずに取り組むこと。
おそらく活路はそうやって見出される。
結果がどうであれ、物事はそこから動き始める。
自身のこれまでを素直に語るお二人の態度はどこか晴れ晴れとしており、そこには仄かに自負のようなものが感じられました。
全く嫌味の無い、自然で、借り物でなくあくまでも自らの経験から生み出された、そんな自負が。
他人の人生を聴くことにはどれだけの価値があるのだろうか。
あるいはどれほどの意味が、そこには含まれているのだろうか。
それを言葉で説明するのは困難だけれど、そこには何かしらの手応えがあるのは確かで、だからこそ僕はその行為を前向きに捉えています。
小説を読んだり映画を見たりする事と同じように、そこには価値や意味を超えたもっと深く、もっと体感的なもの、言ってみれば「物語の共有」がある気がするのです。
二人の人間の来し方が詰まった本『話しを聴くネコ』、全国555個所の書店…じゃなかった、吉祥寺の外れにある喫茶店のみで販売中です。
よろしければ。
さて、お知らせです。
11月16日の水曜日は臨時休業となりますので、お気をつけ下さい。
宜しくお願いします。
店主
「読んだ?『話しを聴くネコ』」「うん」「それで…本当にネコが人の話しを聴くの?」「知らん」
2022年10月28日
2022年10月06日
「本の地方発送について」
2022年10月02日
「トムネコ本、出来ました」
第1弾『ネコのねごと』
2019年10月2日発売 570円
”「ねえ、あなただけの文章で本を出したら?」と言う妻の一言から、この小冊子のアイデアは生まれました。そして「そんな寝言みたいなことを…」と言うその時の僕のリアクションから、そのタイトルは生まれました。”(あとがきより)
トムネコゴ誕生のきっかけやその開業日に起こったこと、若い頃の思い出や母親について、ネコのこと…などなど、10篇の文章(エッセイの様なもの)が収められています。そこに大平高之が素敵な絵を、そして豊田真之がこれまた素敵な歌を、花を添える様に添えてくれました。自分で言うのもなんですが、なかなか良い本が出来たと思います。
第2弾『話しを聴くネコ』
2022年10月2日発売 700円
“今回の本をインタヴュー集にしようと考えた時、真っ先に思いついたのは『かうひいや3番地』の店主だった。僕にとって人生で出会った最も大切な場所であり、苦しかった20代のあの頃に心の拠り所となっていた店を作った人。”(本文より)
僕が聴き手となって、安藤 満(『かうひいや3番地』店主)と長尾 契子(僕が文章を寄せているリトルプレス『エフブンノイチ』発行人)の二人へロングインタビューを行いました。それぞれの人生を2〜3時間に渡ってじっくりと聴いています。「人の話しをちゃんと聴く」ことの大切さを、自分なりに形にした作品です。
以上2冊、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
店主
2019年10月2日発売 570円
”「ねえ、あなただけの文章で本を出したら?」と言う妻の一言から、この小冊子のアイデアは生まれました。そして「そんな寝言みたいなことを…」と言うその時の僕のリアクションから、そのタイトルは生まれました。”(あとがきより)
トムネコゴ誕生のきっかけやその開業日に起こったこと、若い頃の思い出や母親について、ネコのこと…などなど、10篇の文章(エッセイの様なもの)が収められています。そこに大平高之が素敵な絵を、そして豊田真之がこれまた素敵な歌を、花を添える様に添えてくれました。自分で言うのもなんですが、なかなか良い本が出来たと思います。
第2弾『話しを聴くネコ』
2022年10月2日発売 700円
“今回の本をインタヴュー集にしようと考えた時、真っ先に思いついたのは『かうひいや3番地』の店主だった。僕にとって人生で出会った最も大切な場所であり、苦しかった20代のあの頃に心の拠り所となっていた店を作った人。”(本文より)
僕が聴き手となって、安藤 満(『かうひいや3番地』店主)と長尾 契子(僕が文章を寄せているリトルプレス『エフブンノイチ』発行人)の二人へロングインタビューを行いました。それぞれの人生を2〜3時間に渡ってじっくりと聴いています。「人の話しをちゃんと聴く」ことの大切さを、自分なりに形にした作品です。
以上2冊、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
店主